AI検索対策

ChatGPTに自社が出てこない理由と対策|2つの経路と、今日確かめる設定

ChatGPTに自社が出てこない理由と対策|2つの経路と、今日確かめる設定

「競合は出るのに、うちは出てこない」「どうすれば載るの!」と気になっていませんか?

ただ、ChatGPTが情報を集める経路のうち、自社で手を打てるのは一部だけです。

この記事では、2つの経路、最初に確かめる設定、出てこなくて正常な場合、引用される条件を解説します。

AI検索での見え方が気になる方が、自社で手を打てる範囲を切り分けられるようになります。

ChatGPTが自社を知る経路は2つある

ChatGPTが情報を得る経路を、モデルを作る段階で読み込む学習データと、質問を受けてその場で行う検索の2列に分け、自社で手を打てるのはその場の検索だけであることを示した図
手を打てるのは、その場の検索の経路だけ

ChatGPTは、学習データとその場の検索の2つの経路で情報を得ています。名前は同じChatGPTでも、仕組みも対策もまったく別物です。

経路 いつ読まれるか 関係するクローラー 自社で手を打てるか
学習データ モデルを作る段階 GPTBot 打てない
その場の検索 質問を受けたとき OAI-SearchBot 打てる

対策を考えるときは、どちらの経路の話かを最初に分けてください。

① 学習データは外から動かせない

学習データは、モデルを作る段階で読み込まれた情報です。いつ更新されるかは公表されておらず、外から働きかけて載せる手段もありません。

創業して間もない会社や、Web上の情報が少ない事業者は、そもそも含まれていないことがあります。ここを気にしても、打てる手はありません。

「AIに学習させる」とうたう有料のサービスもあります。学習データに情報を差し込む方法は公開されていないため、根拠を確かめてから判断してください。

② その場の検索は、今日から手を打てる

もう1つは、質問を受けてから関連するページを検索し、読んだ内容で答える経路です。学習を待つ必要がないため、公開したばかりのページでも引用されることがあります。

OpenAIも、公開されているサイトであれば検索結果に出る可能性があると説明しています。条件は、検索用のクローラーを拒否していないことです。

以下の対策は、すべてこの経路に向けたものとして読んでください。

最初に確かめる|OAI-SearchBotを拒否していないか

OpenAIの3つのクローラーを並べ、OAI-SearchBotは検索と引用、GPTBotは学習、ChatGPT-Userは利用者の操作を起点にした読み込みに使われ、検索に出たいならOAI-SearchBotを許可することを示した図
学習を止めても、検索からは消えない

技術的な原因は、ほとんどがクローラーの設定にあります。OAI-SearchBotを拒否していれば、何を書いても検索の回答には引用されません。

OpenAIは、用途ごとに次の3つのクローラーを使い分けています。

名前 使われる場面 拒否したときの影響
OAI-SearchBot ChatGPTの検索 検索の回答に出なくなる
GPTBot モデルの学習 学習に使われなくなる
ChatGPT-User 利用者の操作を起点にした読み込み robots.txtが適用されない場合がある

robots.txtを開いて確かめる

ブラウザで、自社サイトのURLの末尾に /robots.txt を付けて開きます。表示されたテキストに、OAI-SearchBotやGPTBotの記述があるかを見てください。

その名前の下に「Disallow: /」とあれば、サイト全体を拒否している状態です。制作時やセキュリティ対策の設定が、そのまま残っている例もあります。

当サイトのrobots.txtはAIのクローラーを個別に書いておらず、すべて読める状態です。学習に使われても不利益がないと判断しました。

学習だけを止めたいならGPTBotだけを拒否する

よくある失敗は、学習を止めたつもりで検索まで止めてしまうことです。GPTBotとOAI-SearchBotは、robots.txtで別々に指定できます。

学習に使われたくなければ、GPTBotだけを拒否してください。OAI-SearchBotを許可しておけば、検索の回答には引き続き出られます。

設定を直したら、日付を記録しておくと反映を確かめやすくなります。

サーバーの設定で止まっていないかも見る

robots.txtに問題がなくても、サーバーやCDNの防御機能が止めていることがあります。AIのクローラーをまとめて遮断する設定が、初めから有効になっているサービスもあります。

サーバーの管理画面でボット対策の項目を開き、AIのクローラーを止める設定がないかを見てください。分からなければ、サーバー会社や制作会社に聞くのが早道です。

SELF CHECK

自社のrobots.txtを開いて、どうなっていましたか。

ChatGPTに出てこないのが正常なケース

ChatGPTへの質問を、業種だけの広い質問、地域を足した質問、目的まで足した質問の3段階に並べ、条件を足すほど候補が減って個別の事業者が出やすくなることを示した図
条件を足すほど、候補の数が減る

設定に問題がなくても、出てこないことはあります。それは異常ではない場合も多いため、対策の前に出る条件を満たしているかを見てください。

出やすさは、質問の絞り込み方で大きく変わります。

質問の例 候補の数 個別の事業者が出る見込み
ホームページ制作会社は 全国の会社すべて 低い
名古屋のホームページ制作会社は 地域で絞られる 中くらい
名古屋で採用サイトを頼むなら 目的まで絞られる 高い

質問が広すぎる

業種名だけの広い質問には、大手や比較サイトの情報が返りやすくなります。候補が多すぎて、個別の事業者名が入る余地がほとんどありません。

業種、地域、価格帯、対応範囲のように条件を足すと、該当する事業者が減ります。まずは、見込み客が実際に使いそうな絞った質問で確かめてください。

広い質問で出ないことを理由に、対策が効いていないと判断する必要はありません。

何でも扱うと、どの条件にも当てはまらない

「何でもやります」と書いているサイトは、絞った質問のどれにも当てはまりにくくなります。対象を業種や地域で狭く打ち出すほど、その条件の質問では候補に残りやすくなります。

サイトの中で、誰に向けて何をしているかを1文で言い切れているかを確かめてください。サービス紹介の冒頭に、その1文を置いてください。

条件を書いていないサイトは、条件付きの質問に答える材料になりません。

回答は毎回変わる

ChatGPTの回答は、同じ質問でも毎回変わります。ログインの状態や過去のやり取りでも変わるため、1回の結果では判断できません。

確かめるときは、言い回しを変えながら何度か聞いてください。「おすすめは」と聞くか「探しています」と聞くかでも、返る情報源が変わります。

結果は記録に残し、何回のうち何回出たかで見ていきます。

ChatGPTに出てこないときの対策|引用されやすいページの3つの条件

ChatGPTに引用されやすいページの条件として、見出しの直後に答えがある、運営者が分かる、自社にしかない情報がある、の3つを並べた図
3つとも、AI専用の対策ではない

クローラーが読める状態なら、次はページの中身です。引用されやすいページには、次の3つの条件がそろっています。

どれも費用はかからず、既存のページを直すところから始められます。3つとも、AIのためだけの対策ではありません。検索エンジンや読者にとって分かりやすいページの条件と同じです。すでにSEOに取り組んでいるなら、同じ作業の延長で進められます。

① 見出しの直後に答えがある

各見出しの直後の1〜2文で、その見出しの答えを言い切ってください。AIは回答をつくるとき、質問に直接答えている箇所を探します。

前置きが長く、答えが段落の最後にある構成は、読まれても引用の候補から外れやすくなります。既存の記事なら、答えを先に書いて理由を後ろへ回すだけなので、手間はかかりません。

見出しを読んだ人が、最初の1文だけで答えを得られるかを基準にしてください。

② 誰が運営しているかが分かる

誰が書いたか分からない情報は、情報源として扱いにくいものです。運営者情報のページに、事業者名、所在地、連絡先、対応業務を書いてください。

記事には著者名と、その人がなぜその内容を書けるのかを添えます。実績のページも、確かめられる形で載せておくと判断の材料になります。

名刺に書く程度の情報を、誰でも見られる場所に置いておくだけで構いません。

③ 自社にしかない情報がある

調べた情報をまとめ直した記事は、ほかのサイトにも同じ内容があります。自社で試したこと、案件で起きた問題と対処、実際の数値を書いてください。

数値を出すときは、いつからいつまでの何件を対象にしたかを添えます。条件のない数値は、読者にもAIにも確かめようがありません。

どこにも書かれていない内容が、そのページを選ぶ理由になります。

ChatGPTでの表示を確かめる手順

ChatGPTでの表示を確かめる手順として、見込み客が使う質問を10個決める、同じ条件で月に1回聞いて記録する、アクセス解析でChatGPTからの流入を見る、の3段階を順に並べた図
同じ質問を、同じ条件で繰り返す

対策の前後で変化を見るには、確かめる条件をそろえる必要があります。毎回違う聞き方をすると、出た理由も出なくなった理由も比べられません。

手順は、質問を決める、同じ条件で記録する、流入を見る、の順です。どれも無料で、月に1時間ほどあれば回せます。最初の月に形を決めてしまえば、あとは同じ作業を繰り返すだけです。

見込み客が使う質問を決める

自社名では聞かないでください。自社名を出せば、出てくるのは当然です。見込み客が使う言葉で、状況を含んだ形の質問をつくります。

「名古屋で採用サイトを作りたい。制作会社の選び方は」のように、困りごとから書くと実際の使われ方に近づきます。専門用語は使いません。

質問は10個ほど決め、文面を固定して表計算ソフトに控えておきます。

同じ条件で月に1回記録する

決めた質問を、月に1回同じ文面で聞きます。記録する列は、日付、質問、自社が出たか、引用されたページの4つで足ります。

回答はログインの状態や履歴で変わるため、確かめる環境もそろえてください。新しいチャットを開き、毎回同じ状態から聞くようにします。

2〜3か月分がたまると、対策の前後で変化があったかを判断できます。

ChatGPTからの流入を見る

ChatGPTの検索から来た訪問には、リンクにutm_source=chatgpt.comが付きます。OpenAIが、流入を分けて見られるように付けているものです。

Googleアナリティクスなどで、参照元がchatgpt.comの訪問を月ごとに見てください。引用されたページと、そこから問い合わせにつながったかまで追えます。

記録の詳しい取り方は、関連記事で扱っています。

ChatGPTに自社が出てこない理由に関するよくある質問

GPTBotは拒否したほうがいいですか

学習に使われたくないなら、拒否して構いません。GPTBotを拒否しても、ChatGPTの検索の回答には影響しないとOpenAIは説明しています。

注意したいのは、OAI-SearchBotまで一緒に拒否してしまうことです。robots.txtでは、2つを別々の行で指定してください。どちらを拒否するかは、事業の性質で決めます。

robots.txtを直したら、すぐに出てくるようになりますか

すぐには出てきません。OpenAIの説明では、変更が検索の仕組みに反映されるまで24時間ほどかかります。

反映されたあとも、引用されるかどうかは質問の内容や、ほかのページとの比較で決まります。直した日を記録し、月に1回の確認で変化を見てください。1回聞いて出なくても、設定が反映されていないとは限りません。

自社名で聞くと出るのに、業種名では出ないのはなぜですか

自社名で聞けば、その名前を含むページを探すため出てきます。業種名の質問では、全国の会社や比較サイトが候補になるため、自社が選ばれにくくなります。

自社名で出るなら、クローラーの設定は問題ありません。地域や目的を足した質問で出るかを確かめ、サイトにもその条件を書いておきます。サイトに書いていない条件では、候補に入る材料がないためです。

ChatGPTが自社について間違った情報を答えたら、どうすればいいですか

まず、自社サイトの運営者情報やサービス紹介に、正しい情報が書かれているかを確かめます。古い情報が残っていれば、そこから直してください。

ChatGPTの回答には、評価を送るボタンがあります。誤りを見つけたら、そこから報告を送ってください。あわせて、Googleビジネスプロフィールなど外部の登録情報もそろえておきます。

有料のAI検索の診断ツールは必要ですか

始めのうちは要りません。robots.txtを確かめ、質問を10個決めて月に1回記録するだけで、変化は追えます。

記録を数か月続けて、手作業では回らなくなった段階で検討してください。ツールを入れる前に、何を測りたいのかを決めておくと、無駄な契約を避けられます。まずは手作業の記録を3か月ほど続け、足りないものを書き出してみてください。

まとめ

ChatGPTが自社を知る経路は、学習データとその場の検索の2つです。手を打てるのはその場の検索の経路だけで、学習データは外から動かせません。

最初に確かめるのはrobots.txtです。OAI-SearchBotを拒否していると、検索の回答には出られません。設定に問題がなければ、質問の絞り方と記事の書き方を見直します。

まずは自社のrobots.txtを開き、OAI-SearchBotの記述がないかを確かめてください。

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