ChatGPTに自社が出てこない理由|2つの経路と、確認の手順

「競合は出るのにうちは出ない」「どうすれば載るの?」と気になっていませんか?
AIが情報を集める経路には、手を打てる部分と打てない部分があります。まずどちらの話なのかを分けて考えます。
この記事では、ChatGPTが自社を知る2つの経路、今日から確認できる設定、自社で対策できる範囲、そして出てこないのが正常なケースまでを解説します。
AI検索での見え方が気になる方が、自社で手を打てる範囲を切り分けられるようになります。
ChatGPTが自社を知る経路は2つある

ChatGPTは2つの方法で情報を得ています。過去に読み込んだ学習データと、質問を受けたその場で行うWeb検索です。名前は同じChatGPTでも、仕組みも対策も別物です。
学習データ
モデルを作る段階で読み込まれた情報です。更新のタイミングは公表されておらず、いつ反映されるかも分かりません。こちらは、外部から働きかけて載せることができません。
創業して間もない会社や、Web上の情報が少ない事業者は、そもそも含まれていない可能性があります。ここを気にしても手の打ちようがありません。
「AIに学習させる」と称する有料サービスもありますが、外部から学習データに情報を差し込む手段は公開されていません。根拠を確認してから判断してください。
過去に読み込まれた情報です。いつ更新されるかは公表されておらず、こちらから働きかける手段もありません。
新しく公開したページが、この経路で参照されるまでには時間がかかります。待つしかない領域です。
その場のWeb検索
質問を受けてから、関連するページを検索して回答を組み立てる仕組みです。こちらはクロールを許可し、答えが書かれたページを用意すれば対象になります。
つまり、今日から手を打てるのはこちらだけです。以下はすべて、この経路に対する対策として読んでください。
質問を受けたその瞬間に検索し、見つけたページを読んで答える経路です。学習を待つ必要がないため、公開したばかりのページでも引用されます。
対策できるのはこちらです。robots.txtで検索用のクローラーを拒否していないか、内容が質問に答える形になっているか。この2点で結果が変わります。
まず確認する|クローラーを拒否していないか

技術的な原因はここに集中します。クローラーを拒否していれば、何を書いても引用されません。確認は3分で終わります。
robots.txtの確認
自社サイトのURLの末尾に /robots.txt を付けて開いてください。テキストが表示されます。そこに GPTBot や OAI-SearchBot の記述があるかを見ます。
Disallow: / と書かれていれば拒否している状態です。セキュリティ対策や制作時の設定が、そのまま残っているケースがあります。
ブラウザで自サイトのURLの末尾に /robots.txt を付けて開きます。中身が数行のテキストで表示されます。
ここに OAI-SearchBot を拒否する記述があれば、削除します。GPTBot とは別のものなので、混同しないでください。前者は検索と引用のため、後者は学習のためのクローラーです。
OAI-SearchBotとGPTBotの違い
OpenAIは用途別に3つのクローラーを使い分けており、robots.txtで別々に指定できます。GPTBotは学習用、OAI-SearchBotはChatGPTの検索用、ChatGPT-Userは利用者の操作を起点にしたアクセスです。
ここを混同すると事故が起きます。学習を拒否したつもりで、検索からも消えている状態です。学習に使われたくないなら、GPTBotだけを拒否してください。
直し方
検索に載せたいなら、OAI-SearchBotを許可します。robots.txtに拒否の記述があれば削除してください。反映には時間がかかり、OpenAIは検索側の反映に24時間ほどかかると説明しています。
サーバー側のセキュリティ設定でブロックしているケースもあります。robots.txtに問題がないのにアクセスがない場合は、サーバー会社に確認してください。
当サイトはOAI-SearchBotとChatGPT-Userを許可し、GPTBotは許可したままにしています。学習に使われても不利益がないと判断したためです。ここは事業の性質で決めてください。
ChatGPTに出てこないのが正常なケース
設定に問題がなくても、出てこないことがあります。ただし、それが異常とは限りません。対策の前に、そもそも出る条件を満たしているかを見てください。
質問が広すぎる
| 質問 | 出る可能性 | 理由 |
|---|---|---|
| ホームページ制作会社は | 低い | 候補が全国に数万社ある |
| 名古屋のホームページ制作会社は | 中 | 地域で絞られる |
| 名古屋で採用サイトを頼むなら | 高い | 目的まで絞られる |
広い質問ほど、大手や比較サイトが選ばれます。まずは、絞った質問で出るかどうかを確かめてください。
「名古屋のホームページ制作会社は」と聞けば、大手や比較サイトの情報が返ります。個別の事業者名が出る余地はありません。
条件を足すと変わります。業種、地域、価格帯、対応範囲。絞るほど、該当する事業者が減ります。
母数が多すぎる
「3社教えて」という質問に対し、候補が数千社あれば、選ばれない確率のほうが高くなります。これは実力の問題ではなく確率の問題です。
絞り込みの条件を持つことが対策になります。業種特化や地域特化を打ち出していれば、その条件つきの質問で候補が数社まで減ります。
「何でもやります」と書いているサイトは、どの条件にも引っかかりません。対象を狭めるほど、狭めた領域では選ばれやすくなります。
聞き方で変わる
同じ質問でも、回答は毎回変わります。ログイン状態や過去のやり取りでも変わります。同じ条件で繰り返さない限り、1回の結果では判断できません。
同じ内容でも、質問の言い回しで返ってくる情報源が変わります。何度か表現を変えて試してください。
1回試して出てこなかったからといって、対策が効いていないとは限りません。判断するなら、5回から10回ほど条件を変えて確かめます。
「おすすめは」と聞く場合と「探しています」と聞く場合でも、返る内容が変わります。前者は一般論、後者は個別の候補が出やすい。
SELF CHECK
自社の robots.txt を開いて、どうなっていましたか。
診断結果
その記述を外します
ChatGPTが質問のたびに検索して読むのは、このクローラーです。拒否していれば、何を書いても引用されません。
GPTBot とは別物です。前者は検索と引用、後者は学習のためのもの。学習だけ止めたい場合は、GPTBot のみを拒否します。
診断結果
意図どおりなら、そのままで構いません
学習には使わせず、検索での引用は許可する状態です。方針として成立しています。
この設定で出てこないなら、原因は robots.txt ではありません。質問の絞り方か、記事の書き方を見ます。
診断結果
設定は問題ありません
クローラーは読みに来られる状態です。出てこない原因は別にあります。
質問が広すぎる可能性があります。業種、地域、価格帯といった条件を足して、もう一度試してください。
診断結果
存在しなくても問題ありません
ファイルがなければ、すべてのクローラーが読める状態です。拒否されていないので、この点は心配ありません。
記事の書き方を見直します。見出しの直後に結論を置くと、抜き出される位置が明確になります。
ChatGPTに引用される可能性を上げる3つ

クロールが通っている前提で、できることは3つです。3つとも、AI専用の施策ではありません。Googleが公式ガイドで示している方向と同じです。
結論を冒頭に置く
各見出しの直後1〜2文で、その見出しの答えを言い切ってください。AIは質問に直接答えている箇所を探します。前置きが長い記事は、取得されても引用の候補から外れます。
見出しの直後に答えを書きます。前置きから入ると、その部分が引用されます。
AIは文章全体を要約するのではなく、質問に対応する箇所を抜き出します。探さなくても見つかる位置に、答えを置いておきます。
事業者情報を示す
誰が運営しているか分からないサイトは、情報源として採用しにくい対象です。運営者情報に事業者名、所在地、連絡先、対応業務を書いてください。
記事には著者名と、その人がなぜ書けるのかを添えます。名刺に書く程度の情報を、確認できる場所に置くだけです。
誰が書いているかが分からない情報は、引用されにくくなります。運営者の名前、所在地、経歴を明記します。
構造化データで示しておくと、より確実です。事業の内容、対応地域、提供しているサービスを機械が読める形で書きます。
実績のページも同様です。社名を出せる案件があれば、URLとあわせて掲載します。検証できる情報があるほど、引用の判断がしやすくなります。
一次情報を持つ
調べた情報をまとめ直した記事は、他所にも同じ内容があります。選ぶ理由がありません。自社で試したこと、案件で起きた問題とその対処、検証した数値を書いてください。
数値を出すときは、いつからいつまでの何件を対象にしたのかを必ず添えます。条件のない数値は、読者にもAIにも検証できません。
他のサイトにも書いてある内容だけでは、引用する理由がありません。自分の実務でしか得られない情報を入れます。
実際の数値、失敗した例、判断に迷った箇所とその結論。どこにも書かれていない内容が、引用される理由になります。
ChatGPTでの表示を確認する手順

対策の前後で変化を見るには、確認の条件を揃える必要があります。毎回違う聞き方をすると、比較できません。
質問の作り方
自社名では聞かないでください。自社名を出せば当然出てきます。自社名を伏せて、見込み客が使う言葉で聞くのが唯一の確認方法です。
質問は10個ほど決めておきます。「名古屋で採用サイトを作りたい。制作会社の選び方は」のように、状況を含んだ形にすると実際の使われ方に近づきます。
実際に発注を検討している人が入力しそうな文で聞きます。専門用語を使わず、困りごとの形で書きます。
10個ほど用意して、月に1回同じ質問で試します。自社が出てくる回数の変化を記録すれば、対策の効果が分かります。
記録は表計算ソフトで足ります。日付、質問、出てきたか、引用されたページ。この4列で十分です。半年続ければ、対策の前後で変化があったかを数字で示せます。
記録の残し方
スプレッドシートで足ります。日付、AIサービス名、質問文、自社が出たか、引用元のURL。この5列を月1回埋めるだけです。
確認はシークレットウィンドウで行ってください。同じ質問でも、ログイン状態や履歴で結果が変わります。
記録が2〜3か月分たまると、対策の前後で変化があったかを判断できます。1回だけ見て一喜一憂しても、判断の材料にはなりません。
よくある質問
GPTBotは拒否したほうがいいですか。
学習に使われたくないなら拒否して構いません。ただしOAI-SearchBotまで拒否すると、ChatGPTの検索結果からも消えます。別々に指定してください。
どれくらいで反映されますか。
robots.txtの変更は、OpenAIの説明では検索側に24時間ほどで反映されます。ただし引用されるかどうかは別の判断が入るため、期間を断定することはできません。
有料のAIO診断ツールは必要ですか。
手作業の確認と記録で足ります。まずrobots.txtを見て、質問を10個決めて月1回記録する。ここまでを続けてから、必要かどうかを判断してください。
まとめ
ChatGPTが自社を知る経路は2つあり、手を打てるのはその場のWeb検索だけです。学習データは外から動かせません。
最初に確認するのはrobots.txtです。OAI-SearchBotを拒否していれば、何を書いても引用されません。GPTBotとは別々に指定できます。
設定に問題がなければ、質問の絞り方を確かめてください。広すぎる質問で出ないのは、異常ではありません。まず自社のrobots.txtを開くところから始まります。


