ホームページの原稿が書けないとき|書かずに集める進め方

「何を書けばいいか分からない」「白紙のまま2週間たった!」と止まっていませんか?
文章術の記事を読んでも、ホームページの原稿には当てはまらないことが多くあります。
この記事では、止まる原因が文章力ではないこと、手元の資料から集めるという進め方、書くより話すほうが出てくる理由、制作側への渡し方、任せる範囲の選び方までを解説します。
原稿の準備で止まっている方が、書かずに進める方法を選べるようになります。
ホームページの原稿が書けない原因は文章力ではない

原稿が書けないとき、原因は文章力ではありません。何を書くかが決まっていない状態で、いきなり文章にしようとしていることが原因です。
書くという作業は最後の段階です。文章にする前に、決めておくことが3つあります。
誰に向けるかが決まっていない
全員に向けて書こうとすると、手が止まります。同じサービスでも、初めて検討する人と比較段階の人では、必要な説明が違います。
1人だけ思い浮かべてください。実際にいた顧客を1人決めると、書く内容が絞られます。
完璧に書こうとしている
専門知識がある人ほど、正確に書こうとして説明が長くなります。例外や条件を全部書こうとすると、いつまでも終わりません。
公開後に直せます。まず粗い状態で出し、そこから削るほうが早く進みます。
ホームページは印刷物と違い、公開後に何度でも直せます。あとで直せるので、最初から完成形を目指す必要はありません。
順番を決めていない
何から書くか決まっていないと、書き出しで止まります。会社の理念から始めるべきか、サービスの説明からか。
読者が最初に知りたいのは、自分の悩みが解決するかどうかです。理念や沿革は、その後で構いません。
順番に迷ったら、問い合わせのときによく聞かれる質問の順に並べます。実際に知りたがられている順序が、そのまま構成になります。
原稿の材料を手元の資料から集める

ゼロから書く必要はありません。すでに書いた文章が、社内に散らばっています。
会社案内、営業資料、提案書。これらは時間をかけて作った文章で、内容も確認済みです。
返信メールが使える
見落とされがちなのが、問い合わせへの返信メールです。よくある質問に対して、すでに何度も答えているはずです。
過去の返信を検索して、同じ質問への回答を集めます。手を加えなくても、よくある質問のページにそのまま使えます。
見積書から扱う範囲が分かる
過去の見積書には、どこまで対応しているかが書かれています。サービス紹介のページに必要な情報です。
価格をそのまま載せる必要はありません。金額は伏せて、対応範囲を整理する材料として使います。
集めるだけで大半が埋まる
会社概要、サービス内容、対応範囲、よくある質問。この4つは、既存の資料からほぼ揃います。
新しく書く必要があるのは、その会社ならではの考え方や、選ばれている理由の部分だけです。
原稿は話して録音するほうが早い

文章にできない人でも、聞かれれば答えられます。原稿を書く作業を、話す作業に置き換えます。
録音して文字にすれば、それが素材になります。整った文章にする作業は、後からで構いません。
質問される形にする
1人で話すのは難しいので、誰かに質問してもらいます。社内の別の人でも、制作担当者でも構いません。
聞かれる内容は決まっています。何をしている会社か、他とどう違うか、どんな人が依頼するか、依頼してから何が起きるか。順に聞いてもらえば、この4つで大半が埋まります。
文字起こしを使う
録音した音声は、自動で文字にできます。精度は完璧でなくても、内容が分かれば足ります。
この段階では読みやすさを気にしません。言い直しや口ぐせが残っていても、素材としては使えます。
普段の言葉が残る
書こうとすると硬い文章になりがちですが、話した言葉はそのままだと読みやすくなります。顧客に説明するときの言い回しが、そのまま使えることもあります。
専門用語を避けて説明する言い方も、話しているときのほうが自然に出てきます。
原稿を制作側に渡す形

集めた材料は、整えずにそのまま渡して構いません。箇条書き、メモ、既存のPDF。形式は問いません。
制作側は構成の型を持っているので、断片的な情報でも並べ替えられます。受け取る側の仕事なので、整える作業を発注側が引き受ける必要はありません。
渡す形の例
- 会社案内や営業資料のPDF
- 過去の返信メールをコピーしたテキスト
- 話した内容の文字起こし
- 伝えたいことの箇条書き
文章になっていなくても構いません。形式より、内容が入っていることのほうが重要です。
足りない部分は聞いてもらう
渡したあと、制作側から質問が来ます。そこで答えれば、不足している情報が埋まります。
質問シートを渡されて全部埋めようとすると止まります。回答量が多すぎて返せず、そこで進行が止まる例は多くあります。
一度に全部答えようとせず、やり取りしながら進めるほうが確実です。
原稿が進まない場合の進め方

資料を集める時間も取れない場合は、任せる範囲を広げます。3段階で考えられます。
どれを選んでも構いません。大事なのは、決めずに止まったままにしないことです。
取材してもらう
制作側が質問して、その回答をもとに原稿を作る形です。発注側は話すだけで済みます。
費用は加算されますが、待ち時間が減ります。制作期間が延びる原因の多くは原稿待ちなので、結果として公開が早くなることがあります。
全部任せる場合
ライティングを含めて依頼する形です。この場合も、事実確認は発注側が行います。
サービス内容や実績に誤りがあれば、責任は発注側に残ります。任せる場合でも、確認の時間だけは必ず確保してください。
費用の目安
原稿作成の費用は、ページ単位か文字単位で計算されます。見積書に「コンテンツ制作」「ライティング」という項目があれば、そこが該当します。
安い見積が出たときは、この項目が自社負担になっていないか確認してください。あとから原稿を求められて、進行が止まります。
よくある質問
文章が下手でも渡していいですか。
構いません。整える作業は制作側が行います。内容が入っていれば、文章の巧拙は問われません。
AIに書かせてもいいですか。
下書きには使えます。ただし自社の実績やサービス内容は、AIには分かりません。事実の部分は自分で確認して足してください。
どのくらいの量を用意すればいいですか。
量より内容です。1ページあたり数行のメモでも、必要な情報が入っていれば足ります。足りない部分は制作側から質問が来ます。
他社のサイトを参考にしてもいいですか。
構成の参考にするのは有効です。ただし文章をそのまま流用すると著作権の問題になります。伝える順番だけを参考にしてください。
まとめ
原稿が書けないのは、文章力の問題ではありません。誰に向けるか、何を伝えるか、どの順番かが決まっていないためです。
ゼロから書く必要はありません。会社案内、営業資料、返信メール。すでに書いた文章が社内にあります。
それでも出てこない場合は、話して録音します。質問されれば答えられます。整える作業は制作側の仕事です。
まず手元にある会社案内や営業資料を1か所に集めるところから始まります。それだけで、必要な情報の大半が揃います。


