テクニカルSEOとは|41項目より、公開時の3つを先に済ませる

「テクニカルSEOのチェックリストを見たが、項目が多すぎてどこから手を付ければいいのか」と困っていませんか?
20項目、41項目と並べた記事はありますが、全部をやる時間がある事業者はほとんどいません。
この記事では、テクニカルSEOの役割、公開時に一度だけやる3つ、記事を増やすたびに見る2つ、やらなくていい設定までを解説します。
作業の総量が見えて、どこまでやれば足りるかが判断できるようになります。
テクニカルSEOは、読まれる前の準備
テクニカルSEOは、サイトの技術的な部分を整える作業です。書いた内容を、正しく評価してもらうための前提を作ります。
内容の評価を正しく受け取るための設定
検索エンジンは、クローラーがページを巡回し、内容を解析して登録し、順位を決めます。この流れのどこかで詰まると、書いた記事が評価されません。
クローラーがページを見つけられない。内容を誤って解釈される。同じ内容のページが複数あって、どれを表示すべきか判断できない。つまり、こうした状態を防ぐのがテクニカルSEOです。
逆に言えば、設定を整えたからといって順位が上がるわけではありません。失っていた評価が戻るだけです。この違いを理解しておくと、時間の使い方を誤りません。
コンテンツSEOとの違い
コンテンツSEOは、書く内容そのものを扱います。どの語を狙うか、検索意図に答えているか、他にない情報が入っているか。
テクニカルSEOは、その内容が届く経路を整えます。役割が違うため、どちらか一方では成立しません。ただし、順番はあります。
順番としては、テクニカルが先です。経路が通っていない状態で記事を増やしても、評価が届きません。ただし、テクニカルにかける時間は最初の数時間で足ります。
順位を上げる施策ではない
ここを誤解すると、時間の使い方を間違えます。テクニカルSEOを完璧にしても、内容が薄ければ順位は上がりません。
設定が整っていない状態は、評価される機会を失っている状態です。整えれば、失っていた分が戻ります。その先の上積みは、内容が決めます。
設定が原因で順位が上がらないケースは、実際には多くありません。多いのは、狙う語の選び方や、内容の薄さが原因です。設定を疑う前に、上位10件と自分の記事を見比べてください。
テクニカルSEOで公開時に一度だけやる3つ

この3つを済ませれば、小規模なサイトのテクニカルSEOはほぼ終わりです。一度済ませてしまえば、以降は記事を書くことに時間を使えます。
HTTPSにする
URLがhttpsで始まる状態にします。多くのレンタルサーバーでは、管理画面から無料で設定できます。
設定したら、httpでアクセスしたときにhttpsへ転送されるかを確認します。両方が生きていると、同じ内容のページが2つある状態になります。
あわせて、サイト内のリンクがhttpsになっているかも見ます。古い記事にhttpのリンクが残っていると、転送が1段挟まって表示が遅くなります。
確認は、ページのソースを開いてhttpで検索するだけです。該当があれば、一括で置換します。
サイトマップを送信する
サイトマップは、どこにページがあるかを検索エンジンに伝えるファイルです。Search Consoleから送信します。
ただし、必須ではありません。Googleの公式にも、500ページ以下で内部リンクが適切に張られていれば不要と書かれています。送信していないことが原因で登録されない、ということは起きません。
当サイトも、記事14本の時点でサイトマップを一度も送信していませんでした。それでも内部リンク経由で大半が登録されていました。
送信する場合、WordPressは標準でサイトマップを出力します。ドメインの末尾にwp-sitemap.xmlを付けたURLで確認できます。これをSearch Consoleに登録するだけです。
URLの正規化を決める
wwwのあり、なし。末尾のスラッシュのあり、なし。同じページに複数のURLでアクセスできる状態を、1つに統一します。
WordPressなら、設定の一般から「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」を揃えるだけです。ここを決めておかないと、リンクを張るたびに表記がぶれます。
あわせて、パーマリンクの形式も決めておきます。後から変えると、それまでのURLがすべて変わり、転送の設定が必要になります。公開前に決めてください。
記事を増やすたびに見る2つ
公開時の設定が終われば、あとは記事ごとの確認だけです。確認は2つだけなので、1本あたり5分程度で済みます。
インデックスされているか
Search ConsoleのURL検査に、公開した記事のURLを入力します。「Googleに登録されています」と出れば問題ありません。
公開から2週間以内で登録されていない場合は、通常の流れです。待ちます。2週間を過ぎても登録されないなら、内容か設定に原因があります。
「クロール済み – インデックス未登録」と出た場合は、読まれたうえで登録しないと判断された状態です。再リクエストしても変わりません。内容を見直します。
内部リンクが張られているか
新しく公開した記事へ、既存の記事からリンクが1本も張られていない状態を避けます。どこからもリンクされていないページは、発見されるまでに時間がかかります。
関連する既存記事の本文中から、1本張ります。記事末尾の一覧に並べるだけでは、たどられにくい。
張る側の記事は、すでに登録されているものを選びます。まだ登録されていない記事からリンクしても、たどられません。
本数は1本で足ります。公開直後に1本、内容が関係する記事から張っておけば、発見までの時間が短くなります。
SELF CHECK
サイトの規模と体制は、どれに近いですか。
診断結果
公開時の3つだけで足ります
HTTPS、サイトマップ、URLの統一。この3つを確認したら、テクニカルSEOはいったん終わりです。
クロール最適化も構造化データの網羅も、この規模では効果が測れません。時間は記事を書くほうに使ってください。
診断結果
URL検査で理由を確かめます
「検出 – インデックス未登録」なら待ちます。「クロール済み – インデックス未登録」なら、内容に問題があると判断されています。
後者の場合、似た内容の記事が自サイト内にないかを確認してください。設定ではなく、記事のほうを直します。
診断結果
canonicalとnoindexを確認します
順位が急落したときに疑うのは、この2つです。ページのソースを開き、canonicalの行とrobotsの行を見てください。
すべてのページがトップページを正規URLとして指している状態は、実際に起こります。サイト自体は正常に表示されるため気づきにくい。
診断結果
管理画面で済む範囲までにします
HTTPSの設定、サイトアドレスの統一、サイトマップの送信。この3つは管理画面から操作でき、間違えても戻せます。
canonicalやリダイレクトは触らないでください。誤ると検索結果からページが消えます。必要になった時点で、分かる人に依頼します。
テクニカルSEOでやらなくていい設定

チェックリストに載っていても、規模によっては不要な項目があります。やらないと決めることも、判断のうちです。
小さなサイトのクロール最適化
クロールバジェットという言葉があります。Googleが1つのサイトに割り当てるクロールの量のことです。
これを気にする必要があるのは、数万ページ規模のサイトです。Googleの公式にも、数千ページ未満のサイトでは考慮する必要がないと書かれています。50ページのサイトで最適化しても、効果は測定できません。
robots.txtで細かく制御する、内部リンクの構造を最適化する。こうした作業は、ページ数が万単位になってから考えれば足ります。
構造化データの過剰な追加
構造化データは、ページの内容を機械が読める形で伝える仕組みです。ただし、追加すれば順位が上がるものではありません。
実際に検索結果の見た目に反映される型は限られています。パンくず、FAQ、レビューなど。それ以外を大量に追加しても、表示は変わりません。
当サイトはテーマ側で必要な型だけを出力しています。プラグインを入れて、網羅的に追加する形は取っていません。
追加する前に、その型が検索結果でどう表示されるかを確認してください。表示されない型なら、実装する意味はありません。
41項目を全部埋めること
チェックリストの項目は、大規模サイトや特殊な構成を含めて網羅されています。すべてが自社に当てはまるわけではありません。
全項目を埋める作業に10時間かけるより、その時間で記事を1本書くほうが流入は増えます。効果より工数が上回る項目は、飛ばして構いません。
判断の基準は、その項目が自社のサイトに当てはまるかどうかです。多言語対応やページネーションの設定は、該当する構成でなければ不要です。
自分でできる範囲と、触らないほうがいい範囲

作業は3つの層に分かれます。層が下がるほど、失敗したときの影響が大きくなります。
管理画面で完結するもの
HTTPSの設定、サイトアドレスの統一、サイトマップの送信。これらは管理画面から操作でき、間違えても元に戻せます。
自分でやって問題ありません。
この層で済む作業は、失敗しても設定を戻すだけで元に戻ります。試しながら覚えられる範囲です。
テーマのファイルを触るもの
画像に寸法を書く、使っていない機能の読み込みを止める。テーマのファイルを編集する作業です。
編集前に必ず控えを取ります。控えがないと、1行の記述ミスでサイト全体が表示されなくなります。子テーマを使うか、ファイルをダウンロードしてから作業してください。
WordPressのテーマファイルエディターから直接編集できますが、事故が起きやすい。ファイルマネージャでダウンロードしてから編集し、アップロードで戻す形が安全です。
誤ると評価を下げるもの
canonicalの指定、リダイレクトの設定、noindexの扱い。これらは間違えると、検索結果からページが消えます。
実際に、すべてのページがトップページを正規URLとして指す設定になっていた例があります。サイト自体は正常に表示されるため、気づくのが遅れます。
分からない状態で触らず、確認できる人に任せるほうが安全です。
触る前に、いまの状態を記録しておきます。何をどう変えたかが分からないと、戻すこともできません。
まとめ
テクニカルSEOは、41項目を全部やるものではありません。頻度で分ければ、作業量は限られます。
公開時に一度だけやるのが3つ。記事ごとに見るのが2つ。それ以外は、規模が大きくなってから考えれば足ります。
まずSearch ConsoleのURL検査で、直近に公開した記事が登録されているかを見るところから始まります。登録されていれば、経路は通っています。


