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ホームページ制作を個人に依頼する|向くケースと、リスクの防ぎ方

ホームページ制作を個人に依頼する|向くケースと、リスクの防ぎ方

「個人に頼むと安いらしい」「でも途中で連絡が取れなくなったら怖い!」と不安ではありませんか?

個人に頼むリスクはよく挙げられますが、どう防ぐかまで書かれていることは多くありません。

この記事では、制作会社との体制の違い、向くケース、契約での防ぎ方、発注する側のルールを解説します。

個人への発注を考えている方が、不安を契約の条件に置き換えて判断できるようになります。

個人と制作会社の違いは、体制にある

ホームページ制作を個人に頼む場合と制作会社に頼む場合を2列で比べ、個人は作る人と直接話せて判断が早く、制作会社は分業で人の入れ替えや幅のある作業に対応できることを示した図
優劣ではなく、体制の違い

個人と制作会社の違いは、腕の良し悪しではなく体制です。個人は作る人と直接話せて判断が早く、制作会社は分業で幅のある作業に対応できます。

比べる点 個人 制作会社
打ち合わせの相手 作る本人 窓口の担当者
判断の早さ その場で決まりやすい 社内の確認を経る
担当が抜けたとき 作業が止まる ほかの人で補える
費用 間接費が乗りにくい 営業や管理の費用が乗る

体制の違い

個人に頼むと、打ち合わせの相手がそのまま手を動かす人になります。「この部分を変えたい」がその場で伝わり、認識のずれが起きにくいのが強みです。

一方で、担当が1人なので、体調を崩したり別の案件が重なったりすると、その影響を直接受けます。制作会社なら、誰かが抜けてもほかの人が引き継げます。

どちらを選ぶかは、自社がどちらの弱みを受け入れられるかの問題です。

費用に差が出る理由

個人のほうが安くなりやすいのは、事務所や営業担当の費用が乗らないためです。同じ作業でも、上乗せされる間接費の分だけ差が出ます。

ただし、安い理由が「実績づくり」の場合もあります。独立したばかりで価格を低くしている、相場をつかんでいない、といった例です。

安さの理由は聞いておいてください。作業量に見合わない価格で受けると、途中で手が回らなくなるおそれがあります。

SELF CHECK

作りたいサイトは、どれに近いですか。

個人に向くケース、向かないケース

サイトの規模と要件の固まり具合の2軸で、規模が小さく要件が固まっている案件は個人に向き、規模が大きいか要件が固まっていない案件は制作会社も候補に入れることを示した図
規模と、要件がどこまで固まっているかで決まる

向き不向きは、規模と、要件がどこまで固まっているかの2つでほぼ決まります。小さく、作るものが決まっている案件ほど、個人の強みが生きる依頼です。

反対に、規模が大きい案件や、何を作るかから相談したい案件では、個人の手が回りにくくなります。自社の案件がどちらに近いかを、依頼の前に見積もってください。判断に迷う場合は、2つの軸をそれぞれ紙に書き出すと整理できます。

向くケース

ページ数の少ない会社案内、採用ページ、1枚のLPのように、1人で作りきれる規模なら個人が向いています。やり取りが速いぶん、公開までの期間も短くなりやすい依頼です。

公開後に自社で更新する前提なら、なおさら向いています。WordPressで納品してもらえば、お知らせの追加は自分でできるからです。

当サイトも自作のテーマで運用し、記事は管理画面から自分で追加しています。

向かないケース

ページ数が多いサイトや、会員や予約の機能を含む案件は、1人では抱えきれないことがあります。すぐに対応してほしい保守が要る場合も同じです。

何を作るかが決まっていない依頼も、個人は引き受けにくくなります。設計から入る手間が読めないためです。

ただし、設計から相談に乗れる個人もいます。その場合は設計を別の料金として切り出し、そこだけ先に頼むと進めやすくなります。

個人に頼む3つのリスクと、契約での防ぎ方

個人にホームページ制作を頼むときのリスクとして、途中で連絡が取れなくなる、品質にばらつきがある、公開後すぐに対応してもらえない、の3つを並べ、それぞれを契約と納品の形で防ぐことを示した図
起きてから対処するより、先に契約で決めておく

個人に頼むリスクは、どれも実際に起こりえます。ただし契約と納品の形で、かなりの部分を防げます。

大切なのは、起きてから対処するのではなく、先に決めておくことです。次の3つは、契約書に書く前に、打ち合わせの段階で相手と話し合っておいてください。言いにくいことほど、最初に話しておくほうが関係もこじれません。

① 途中で連絡が取れなくなる

代金を全額前払いにしないでください。着手時と納品時に分けて払う形にしておけば、途中で止まったときの損を小さくできます。

あわせて、連絡が途絶えたときの扱いを書面に入れておきます。何日連絡が取れなければ契約を終えられるか、払ったお金をどう清算するかです。

全額の前払いを求められたら、その理由を聞いてから判断してください。

② 品質にばらつきがある

作ったサイトのURLをもらい、実際に開いてください。ポートフォリオの画像ではなく、公開中のサイトをスマホでも確かめるのが確実です。

「デザインは得意だが組み込みは不得意」という偏りもあります。デザインから公開まで1人で仕上げるのか、一部を外に出すのかを聞いてください。

外に出すこと自体は問題ありません。窓口が1人のまま関係者が増えるため、やり取りに時間がかかることは見込んでおきます。

③ 公開後すぐに対応してもらえない

公開後の窓口も1人なので、忙しい時期は待つことになります。急ぎの修正にすぐ応じてもらえる前提で契約しないでください。

防ぐには、自社で更新できる形で納品してもらいます。管理画面のログイン情報とサーバーの情報を受け取り、その場で自分が入れるかを確かめてください。

ドメインとサーバーを自社の名義で契約しておけば、別の人に引き継ぐこともできます。

個人に発注するときに、発注する側が守るルール

個人のフリーランスに仕事を頼むときに発注する側が守ることとして、取引条件を書面やメールですぐに示すこと、報酬の支払期日を決めて期日までに払うことの2つを並べた図
口約束で始めず、条件を書面やメールで示す

個人のフリーランスに仕事を頼むときは、発注する側にも守るルールがあります。2024年11月に、フリーランス・事業者間取引適正化等法が施行されました。

この法律は、フリーランスが安心して働ける環境を整えるためのものです。ルールを守ることは、相手を守るだけでなく、言った言わないのもめごとを防ぐことにもつながります。難しく考えず、条件を書面に残す習慣と考えてください。

取引条件を書面やメールで示す

仕事を頼んだら、直ちに書面やメールで取引条件を示すことが求められています。何を作るか、報酬はいくらか、いつまでに納めるかといった内容です。

口頭の打ち合わせだけで始めず、決めたことをメールで送るだけでも形になります。見積書と発注書をやり取りしておけば、あとから条件を確かめるときにも役立ちます。示す方法は、紙の書面でも、メールやチャットでも構いません。

支払期日を決めて、期日までに払う

報酬の支払期日は、納品物を受け取った日から60日以内で定めます。できるだけ短い期間で定め、その日までに払う決まりです。従業員を雇っている会社が発注する場合に求められます。

社内の支払いの締めが長い会社は、事前に確かめておいてください。検収に時間をかけて支払いを先延ばしにすることも避けます。支払いが遅れそうなときは、早めに相手へ伝えてください。

良い個人に引き受けてもらう依頼の伝え方

個人に引き受けてもらいやすい依頼の伝え方として、予算の上限、納期と動かせる範囲、目的、原稿と写真の用意状況の4つを伝えることを示した図
条件が整った依頼には、良い相手が集まる

相手を見極める話はよく書かれていますが、こちらの伝え方でも結果は変わります。個人は受ける仕事を選べる立場なので、条件が整った依頼ほど引き受けてもらいやすくなります。

伝える項目 受けやすい伝え方 断られやすい伝え方
予算 上限を数字で伝える 「安くしてほしい」だけ
納期 希望と動かせる範囲 「なるべく早く」
目的 何を増やしたいか 「かっこいいサイト」
素材 原稿と写真の用意状況 触れない

予算の上限を伝える

予算を伝えると高く見積もられる、という心配があります。ただ、予算が分からない依頼は、見積の作りようがありません。

上限を伝えれば、その範囲でできることを提案してもらえます。範囲に収まらない場合も早い段階で分かるため、双方にとって無駄が減ります。

上限に近い金額で、何をあきらめれば収まるかを相談するのも1つの方法です。

提案書だけを求めない

「まず提案書と概算の見積を出してほしい」だけの依頼は、個人には断られやすくなります。提案書づくりは数時間から数日かかる作業で、受注が決まらない段階では引き受けにくいためです。

先に打ち合わせで方向性を決めてから、見積を頼む形にしてください。相手の時間の使い方を考えた依頼のほうが、良い提案が返ってきやすくなります。

ホームページ制作を個人に依頼することに関するよくある質問

クラウドソーシングで探しても大丈夫ですか

使って構いません。仲介の仕組みがあるぶん、支払いのもめごとは起きにくい作りです。

ただし手数料が価格に乗るため、直接頼むより高くなることもあります。応募してきた人の実績と、やり取りの丁寧さで判断してください。公開中のサイトのURLを出してもらい、実際に開いて確かめる手順は同じです。契約や支払いの流れは、各サービスの決まりに従います。

知人の紹介なら安心ですか

紹介は信頼の手がかりになりますが、契約書を省く理由にはなりません。関係が近いほど、もめたときに言い出しにくくなります。

紹介であっても、取引条件は書面やメールで示してください。条件を書面に残すことは、相手との関係を守ることにもつながります。紹介者に迷惑をかけないためにも、最初に条件をそろえておきます。

個人と制作会社で、成果に差は出ますか

規模が合っていれば、大きな差は出にくいものです。小さなサイトなら、体制より「何を書くか」のほうが成果を左右します。

成果を分けるのは、目的に合った原稿と、公開後に更新を続けられるかです。どちらに頼む場合も、原稿と写真を自社でどこまで用意できるかを先に考えておいてください。依頼先を選ぶより先に、自社で書ける材料を集めておくと成果につながります。

着手金は払わなければいけませんか

求められることは多くあります。相手にとっては、途中で依頼が取り消されたときの備えになるためです。

払う場合も全額の前払いは避け、着手時と納品時に分けてください。いくらを着手金とし、途中で終えたときにどう清算するかを、書面で決めておくと安心です。割合は、案件の規模と期間に合わせて相手と話し合います。払ったあとは、作業の予定表を共有してもらうと進み具合が分かります。

途中から制作会社に切り替えられますか

切り替えられますが、それまでのデータを受け取れるかで手間が変わります。デザインの元データや、作りかけのサイトのデータを受け取れるようにしておいてください。

ドメインとサーバーが自社の名義なら、引き継ぎはずっと楽になります。契約のときに、途中で終えた場合の成果物の扱いも決めておきます。受け取ったデータは、自社の保管場所にも控えておいてください。

まとめ

個人と制作会社の違いは、体制です。小さく、作るものが決まっている案件なら、個人のほうがやり取りは速く進みます。

リスクは、代金を分けて払う、自社で更新できる形で受け取る、名義を自社にする、の3つでかなり防げます。発注する側も、取引条件を書面やメールで示し、支払期日を守ってください。

まずは予算の上限と目的を書き出し、相手に伝える準備から始めてください。

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