SEOとMEOの違い|両方はできない前提で、どちらを先にするか

「SEOとMEO、どちらから手を付ければいいのか」と迷っていませんか?
調べると「両方やるのが望ましい」と書かれていますが、一人で運営しているなら片方しか続きません。
この記事では、届く範囲の違い、成果が出るまでの速さ、業種による向き不向き、続けるのに必要な時間の性質までを解説します。
限られた時間をどちらに使うかを、根拠を持って決められます。
SEOとMEOは届く範囲が違う

SEOは検索結果のリンクの並び、MEOは地図の枠。表示される場所が違います。
ただし実務で効くのは、そこではありません。表示の場所より、届く相手の範囲が根本的に違います。
MEOは店舗の周辺だけに届く
地図の検索結果は、検索した人の現在地を強く反映します。店舗から離れた場所で検索されれば、表示されません。
Googleの公式にも、ローカル検索の順位は関連性、距離、知名度で決まると書かれています。距離は店舗の場所で決まるため、こちらから変えられません。
店舗を構えていない事業なら、そもそも届く範囲がほとんどありません。
実際に確かめる方法があります。店舗の前と、集客したい範囲の端。この2地点で同じ語を検索してみてください。順位が大きく違えば、距離が効いている証拠です。
SEOは地域を問わず届く
通常の検索結果には、位置情報がほとんど影響しません。「ホームページ制作 費用」で検索すれば、全国どこからでも同じような結果が出ます。
地域名を含む語であれば、その地域の事業者が有利になります。ただしそれは、記事の中でその地域を扱っているからです。店舗の所在地ではなく、書いた内容で決まります。
そのため、店舗を持たない事業でも「名古屋 ホームページ制作」のような語で上位に入れます。その地域の事情を書いた記事があれば、評価の対象になります。
同じ検索でも表示される場所が違う
「名古屋 ホームページ制作」で検索すると、画面の上部に地図と3件の店舗が並び、その下に通常の検索結果が続きます。
地図の枠に出るのがMEO、下の並びに出るのがSEOです。同じ検索語でも、対策する場所が違います。
スマートフォンでは、地図の枠が画面のほぼ全体を占めます。通常の検索結果を見るには、下までスクロールする必要があります。
ただし、地図の枠が出るのは地域に関わる検索だけです。枠が出ない語では、MEOの対策をしても表示される場所がありません。
SEOとMEOは効果が出る速さが違う

速さだけを見ればMEOが有利です。ただし速さで選ぶと、続かなかったときに何も残りません。
MEOは数週間で動くことがある
Googleビジネスプロフィールの情報を埋め、写真を追加し、口コミが数件つく。これだけで地図での表示が変わることがあります。
作業量も限られています。オーナー確認を済ませ、カテゴリと営業時間、サービス内容を登録すれば、初期の設定は終わります。
ただし早く動くのは初期の設定を済ませたときだけです。空欄を埋め終わったあとは、口コミと更新の積み重ねになります。
そこから先は、SEOと同じように時間がかかります。数週間で動くのは、何もしていなかった状態からの変化です。
SEOは3か月から半年
記事を書いても、すぐに検索結果には出ません。索引に登録されるまでに数日から2週間、順位が動き始めるまでにさらに数か月かかります。
1本書いて終わりでもありません。同じ領域の記事がまとまって存在し、相互にリンクしている状態が必要です。始めたばかりなら、半年は成果を測る期間にすら入りません。
この期間に見るのは順位ではありません。Search Consoleの表示回数です。表示が増えていれば、検索エンジンに認識され始めています。
止めたときに残るものが違う
ここが判断の分かれ目になります。
MEOは更新を止めると順位が下がります。情報が古くなり、口コミも増えなくなるためです。積み上げたものが、そのまま維持されるわけではありません。
一方、書いた記事は残ります。更新を止めても、検索結果からすぐに消えることはありません。何年も前の記事が流入を生み続けている例は珍しくない。
当サイトも記事0本から始めましたが、公開から数か月経った記事が今も流入を生んでいます。書いた分がそのまま資産になる点が、SEOの性質です。
業種でSEOとMEOのどちらを先にやるかが決まる
どちらが向いているかは、事業の形で決まります。好みや予算より、この判断が先です。
来店してもらう事業はMEOから
飲食店、美容室、クリニック、整備工場。近くにいる人が地図で探すため、上位に出れば来店に直結します。
この形の事業でMEOをやらないのは、機会を捨てているのと同じです。しかも無料で始められます。
判断の目安は、客が来店するかどうかです。来てもらう形なら、地図で見つかることが売上に直結します。
加えて、初期の設定は無料でできます。費用をかけずに始められる施策を後回しにする理由はありません。
検討期間の長い事業はSEOから
ホームページ制作、士業、BtoBの商材。調べてから決める性質のものは、地図では見つけてもらえません。
「地域名 業種」で検索されたとき、地図の枠に出ても比較の材料になりません。読者が知りたいのは、費用の相場、選び方、失敗しない進め方です。地図ではなく、それに答えられるのは記事のほうです。
この形の事業は、問い合わせまでに何度も検索されます。1回目は相場、2回目は選び方、3回目は具体的な会社名。記事を積んでおけば、その各段階で見つかる状態を作れます。
どちらでもない場合の判断
事務所はあるが訪問して仕事をする、という形もあります。工務店、リフォーム、出張型のサービスです。
この場合はSEOを軸にし、MEOはプロフィールを整えるところまでで止めます。地図で見つかる意味はありますが、そこに時間をかけても来店が増えるわけではありません。
迷ったら、狙う語で実際に検索してください。地図の枠が出れば、その語ではMEOに意味があります。枠が出ないなら、SEOだけで構いません。
「地域名 業種」で試すのが確実です。10語ほど試せば、自社の領域で枠が出るかどうかの傾向がつかめます。
SELF CHECK
自社の事業は、どれに当てはまりますか。
診断結果
MEOから始めます
近くにいる人が地図で探すため、上位に出れば来店に直結します。初期の設定は無料で、半日あれば終わります。
オーナー確認を済ませ、カテゴリと営業時間、サービス内容、写真を埋めます。ここまでを先に片付けてから、記事を考えてください。
診断結果
SEOから始めます
読者が知りたいのは費用の相場、選び方、失敗しない進め方です。地図の枠に出ても、その判断材料にはなりません。
月1本の記事を半年続けられるかで判断します。続けられないなら、広告で検証してから記事に回す順序もあります。
診断結果
SEOを軸に、MEOは設定だけ
工務店やリフォームのように訪問して仕事をする形なら、地図で見つかる意味はありますが、来店が増えるわけではありません。
プロフィールを整えるところまでで止め、時間は記事に使います。更新は余力があるときだけで構いません。
診断結果
MEOは対象外です
地図で探す人がそもそもいないため、投じた時間に見合いません。登録しておくのは構いませんが、力を入れる対象ではありません。
通常の検索での対策に集中します。狙う語を10個ほど書き出し、それぞれ実際に検索して競合の顔ぶれを確認するところから始めます。
SEOとMEOを両方やろうとすると、どちらも止まる

競合の記事はほとんどが「両方やるのが望ましい」で終わります。その前提が、多くの事業者に当てはまりません。
かかる時間が違う
MEOは週1回の更新と口コミへの返信。1回あたり15分程度でも、毎週続ける必要があります。
SEOは月1本の記事。1本に5時間前後かかりますが、まとまった時間を確保できれば済みます。
短い作業を頻繁に行うのと、長い作業をまとめて行うのでは、必要な体制が違います。
加えて、作業の性質も違います。MEOは決まった手順の繰り返し、SEOは毎回内容を考える作業です。同じ1時間でも、疲れ方が違います。
更新の頻度が違う
MEOは頻度が落ちると効果が下がります。2か月放置すれば、順位にも表れます。
SEOは頻度より本数です。月1本を1年続ければ12本になり、その12本は残り続けます。間が空いても、書いたものが消えるわけではありません。
ただし記事も、公開したまま放置していいわけではありません。仕様が変わる分野では、古い内容が誤りになります。月1回、危ない表現で全記事を検索する程度の点検は要ります。
続けられるほうを選ぶ
判断の基準は、向き不向きだけではありません。自分が続けられるかどうかです。
毎週決まった作業ができるならMEO、まとまった時間を月に一度取れるならSEO。途中で止まった施策は、やらなかったのとほぼ同じです。
3か月続けてみて、無理だと分かったら切り替えて構いません。ただし切り替えるなら完全に切り替えます。中途半端が一番よくないので、両方を薄く続ける形は避けてください。
片方が育ってからもう片方を足す
片方に絞ったあと、余力ができたらもう片方を足します。同時に始めないだけで、片方を捨てるわけではありません。
MEOからSEOへ広げる
地図での表示が安定したら、記事に手を付けます。来店した人からよく受ける質問を、そのまま記事にできます。
店舗があれば、その地域を扱った記事も書けます。地図と記事の両方で見つかる状態は強い。
すでに来店した人がいるなら、その人たちが検索した語も分かります。口コミの文面や、問い合わせの内容が材料になります。
SEOからMEOへ広げる
記事が10本を超え、流入が安定してきたら、プロフィールを整えます。作業量が少ないので、追加の負担は限られます。
店舗を持たない事業でも、対応地域を設定すれば地図に出せる場合があります。ただし優先度は低く、時間をかける対象ではありません。
ただし、住所を非公開にすると表示される機会は限られます。期待できる効果と、設定にかける時間を見比べて判断してください。
作業としては、プロフィールの登録とオーナー確認だけです。半日あれば終わります。そこから先の更新は、余力があるときだけで構いません。
まとめ
SEOとMEOは、届く範囲も成果が出る速さも違います。両方を同時に始めると、どちらも中途半端に終わります。
来店してもらう事業ならMEOから、調べてから選ばれる事業ならSEOから。この判断が先です。
まず自社の狙う語で実際に検索し、地図の枠が出るかどうかを見るところから始まります。枠が出ないなら、MEOに時間をかける意味はありません。
枠が出た場合も、そこに並んでいるのが競合かどうかを確かめてください。別の業種の店舗ばかりなら、その語で地図に出ても問い合わせにはつながりません。


